こんにちは、尾張旭≪造景≫樹助代表の村瀬です。

私は若かりし頃、京都で庭師としての修業を積んでいました。その時代、私の師匠は戦前生まれの庭の職人でした。小学校6年生から庭師としての道を歩み始め、日本の自然と共に生き、剪定の技術を極めたまさにプロの職人です。

師匠の背中
師匠から学んだ庭師の目の大切さ

修業時代、師匠は常に「庭師は目が大事だ」と言っていました。庭作りはただの仕事ではなく、一つの芸術作品を創り出す行為だと。

切り落とした枝が木に少しでも残っていると、それは作品としてはみすぼらしい。その一本の小さな枝をも見過ごさない目を養うことが大切だと教えられました。

ある時、仕事中に目にゴミが入ったのでこすろうとしたら、師匠に止められました。なんだ?と思った矢先、師匠が舌で私の目を舐めようとしたのです!「わっ!?」突然のことで私はびっくりして逃げました(笑)

一瞬その行為の目的が分からなかったのですが、それくらい目を大事にしていたんです。

師匠の教えと庭師としての情熱

師匠から学んだ経験と技術は、私が今日に至るまでの庭師としての基盤を築きました。

日本の自然を愛し、それを生かした庭作りに情熱を注ぐことの意味を深く理解するようになりました。

庭師としての仕事は、ただ植物を剪定するだけではありません。それは、自然と対話し、職人としての感性を磨き、訪れる人々に感動を与える空間を創り出することです。

今私は師匠の教えを胸に、日々、庭作りに取り組んでいます。

庭師の使命:自然と調和し、美を伝える

師匠の教えは、私にとって庭師としての仕事の本質を教えてくれました。

目を大事にし、細部にまで注意を払い、自然と調和する庭を作り上げる。これは、私がこれからも追求し続ける庭師としての使命です。

庭作りを通じて、私たちの周りの自然をもっと好きになってもらい、その美しさと意味を多くの人に伝えていきたいと思います。

植物のバックにきれいな夕日