こんにちは!尾張旭市≪造景≫樹助(きすけ)代表の村瀬です。私たちは、京都での修行を経て、その伝統と美を尾張旭の庭づくりに反映させる造園業者です。

今回は、造園師としての修業の一環として、私が生け花の世界に足を踏み入れたお話をお届けします。

生け花教室の前に立つ後ろ姿の庭師の青年

京都での修業時代、私は造園の技術だけでなく、生け花教室で学んだ華道の美学を通じて、空間を彩る術を身につけました。

このブログでは、給料を削ってでも勉強に費やした情熱の日々、女性ばかりの教室に通った日々、そして生け花が私にもたらした影響についてお話したいと思います。

生け花の世界への第一歩

京都での修業時代、私は、まるで昭和初期にタイムスリップしたかのような生活を送っていました。修行生としての給料は、9万円という、笑うに笑えない額。毎日がサバイバルで、お金を数えるのが趣味になりそうな勢いでした。

親方は「金があれば人は遊ぶ」という哲学を持っていて、私を金銭的に厳しくすることで、遊びよりも仕事に集中させようとしていました。

遊びに使えるお金なんて夢のまた夢。生活費を節約するために、風がビュービュー吹き抜けるボロアパートに住み、夏は扇風機が最高の友達、冬は毛布が恋人でした。そんな中、私はどうせなら行くとこまでいってやろう!と欲望という名の誘惑を断ち切り、造園の技術を磨くために、限られた資金を生け花教室に投資しました。

今となっては、あの時の自分はちょっと狂っていたかもしれません。(笑)でも、そこで学んだのはただの花の飾り方ではなく、空間を生み出す芸術でした。それが今の私の造園に生きているんです。

村瀬代表の生け花作品1

筆者の作品1

節約と情熱:生け花教室での学びと成長

残ったわずかな給料を教室に使うため、食事は米と卵、そしてたまの贅沢に納豆のトッピング☆

田んぼでのバイトがあったおかげで、米不足にはなりませんでしたが、その話はまたの機会に。(笑)

しかし、その苦労があったからこそ、今の私があります。花に囲まれた毎日は、私にとって最高の学びの場でした。

生け花教室は当然に女性ばかりで、私は数少ない男性の一人でした。

年上の京美人たちのおかげで、教室はいつも明るく、私のモチベーションも天井知らずでした。生けた花をリュックに入れてバイクで帰る姿に自分自身笑えました。

休日は、持ち帰った花々と格闘。気づけば一日が終わっていて、花の角度一つで全てが変わる、そんな繊細な世界に魅了されました。

生け花が教えてくれた空間の美学 

造園と生け花は、どちらも自然の美しさを引き出し、空間を調和のとれた美しいものに変えるという共通の目的を持っています。以下は、両者に共通する主な技術や考え方です。

バランスと調和: 造園と生け花の両方で、バランスと調和は非常に重要です。植物、石、水などの要素を配置する際には、全体のバランスを考え、自然との調和を目指します。

季節感の表現: 日本の造園と生け花では、四季の変化を重視し、季節ごとの植物や花を選んで配置します。これにより、訪れる人々に季節の移ろいを感じさせます。

村瀬代表の生け花作品2

筆者の作品2

シンボリズム: 生け花や造園においては、植物が持つ意味を大切にします。例えば、松は長寿を、竹は強さを象徴するとされています。

空間の利用: 空間をどのように利用するかは、造園と生け花の両方において重要です。空間を有効に使い、見る人に広がりや深みを感じさせるように工夫します。

これらの技術や考え方は、造園師において、自然の要素を使って美しい作品を創り出すための基盤となります。そして、それぞれの技術を学ぶことで、より豊かな表現を可能にします。生け花の繊細な技術は、造園における石や植木の配置、つまり空間形成に大いに役立ち、作品に奥行きを与えることができます。

村瀬代表の生け花作品2

筆者の作品3

最後までご覧いただきありがとうございました。造園と生け花にはあらゆる共通点があります。生け花教室で得た技術や考えを樹助の庭づくりに生かして皆様に喜んでいただけるよう取り組んでまいりたいと思います。

尾張旭市で庭に関することなら、ぜひ≪造景≫樹助(きすけ)にお任せください。私たちは、季節ごとの庭木の美しさを最大限に引き出し、お客様の理想の庭を実現します!